カナダ在住研究者のつぶやき

バンクーバー在住の研究者が、個人的に関心の高いエネルギー・環境問題や、趣味のトレイル・食べ歩き・酒についてつぶやく予定

カナダ人の気候変動問題への関心

皆さんは、Climate change(気候変動)問題について

どれほど関心がありますか?

 

最近だと、グレタ・トゥーンベリさんが国連気候変動サミットで

How dare you!と怒りの演説をしたことが大きな話題となりました。

 

日本のテレビ番組を見る機会はなく、ソースがネットに限られるのですが、

ニュースに対するコメントや、多くの著名なコメンテーターが、

彼女を小馬鹿にしたような、

(親の操り人形だとか、ヨットでの移動など馬鹿げているとか)

意見を述べている方が多く、

個人的にかなり失望しました。 

 

問題の本質と全く異なる点での指摘、

まさに国会でのやり取りを想起させますね。

 

気候変動問題についての詳細は今回は割愛します。

また別の機会に、自分の考えをまとめたいと思います。

 

 

 

さて、気候変動問題に関する一般市民の関心は、

明らかにカナダの人の方が高く感じます。

 

身近なことだと、プラスチック袋の有料化や、

プラスチックストローの禁止(紙ストローは使いにくいけど)

 

何より象徴的なのが、今年10月にあったカナダ総選挙でも

気候変動問題が最大の焦点でした。

 

トルドー首相率いるカナダ自由党は、

2015年に採択されたパリ協定で掲げている

二酸化炭素排出量の削減に力を入れており、

炭素税の更なる導入を進める公約を掲げました。

(*炭素税とは、化石資源由来の炭素含有量に応じて課される税。

現在10州のうちBC州を含む4州で導入されてます)

 

一方で、シェア党首率いるカナダ保守党は、

炭素税の撤廃を進める公約を掲げました。

 

結果は、カナダ自由党の勝利に終わり、

気候変動問題に対し、カナダ人が強い関心・

ないし危機感を抱いていることが伺えます。

 

 

先日も気候変動対策を訴えるパレードがあり、

UBCでも大人数が集っていました。

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UBC内での気候変動パレードの様子

 

みんながみんなパレードに参加しているわけでもないし、

それほど関心がない人も、少なからずいるのは確か。

 

 

しかし、日本でのニュースの取り上げられ方や、

コメンテーターの発言を聞いていると、

 

日本は最先端の技術で地球温暖化対策に取り組んでいるだとか、

アメリカや中国がやらなければ意味がないだとか、

そもそも地球温暖化や気候変動はでっちあげだとか・・・

 

まるで現実逃避しているかのように感じる。

グレタさんの演説に対して、日本でどんな反応があるのか、

楽しみだった分、失望したので、まとめました。

 

 

 

京都議定書をまとめた頃は、世界をリードする立場だった日本。

本年度も、温暖化対策に消極的な国「化石賞」を受賞した日本。

(原子力、火力、再生可能全てに課題を抱えている現状は勿論だが)

 

近い将来、気候変動問題が選挙の争点となるような日が来るのだろうか。